世界中を不安の渦に巻き込んだコロナのパンデミックにより私たちの日常は大きく変わってしまった。オンラインによる作品鑑賞が増えてきたタイミングでルーブル美術館は2021年の春、オンライン上に48万2000点もの所蔵作品を無料で公開した。このサイトでは作品画像だけでなく作品概要まで鑑賞することができ海外旅行ができない今ではとても充実した内容であるが、それと同時にオンラインという世界の広がり方が加速するあまりに実世界との乖離を感じ始めている。この作品ではルーブル美術館のオンライン公開によってデジタル上で楽しむことができるデジタルアーカイブ作品を利用している。そしてモニター上の画像としての認識を強調させる方法としてアイロンビーズといったピクセル表現を用いることで現実世界に再配置する事でアーカイブと現実とのズレを視覚的に体感させる試みである。素材:アイロンビーズ、アクリル額