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【INTERVIEW】ぬいぐるみを通じて嫌悪感と可愛らしさが入り混じる現実を描く:飯島秀彦

2024/04/22
TRiCERA ART TRiCERA ART

顔だけが黒く塗りつぶされたうさぎのぬいぐるみ。わたの入ったやわらかいぬいぐるみの周りには、硬質な木の枝や直線的なコンクリートブロックが配され、鮮やかなコントラストを産んでいます。


《block・rabbit・tree》(2024)

ぬいぐるみをモチーフに、現実を取り巻く嫌悪感と可愛らしさ、あるいは善悪の混沌を描き出す飯島秀彦。本作は、100人10 2023/2024での入選作です。

9s Galleryでは、飯島秀彦をはじめ、100人10で注目を集めた新進気鋭のアーティスト5名のグループ展“UPDRAFT” Rising Artists from 100人10 2023/24を2024年5月17日(金)~6月1日(土) にかけて開催します。

本記事では、飯島秀彦のコンセプトや制作についてのインタビューを公開いたします。



1999年愛知県刈谷市出身。
2023年愛知県立芸術大学美術学部デザイン・工芸科デザイン専攻卒業。
2021年『100人10』コンペティション選出。翌年、『Independent Tokyo 2022』グランプリ、『WATOWA ART AWARD 2022』入賞。
各地のグループ展のほか、オランダ、台湾のアートフェアに出展。2023年、個展「BRANCH」(ギャラリー・タグボート)。




嫌悪感と可愛らしさの共存をぬいぐるみで表現

Work_F10_1
《cube》(2024)


-まずは飯島さんが制作されている作品について教えてください。

ぬいぐるみをモチーフに、嫌悪感と可愛らしさの共存を表現しています。
人が見せる悪意や暴力って、自身の弱さを隠すために虚勢を張っている行為だと考えると、ある種かわいらしさが感じられると思うんです。一方で、一見してわかりやすい可愛さが、悪意で装われたものだと感じられた瞬間におぞましさも感じる。

無機物にも有機物にも見えるぬいぐるみで、その混沌としたチグハグさを表現しています。
元々、「なんとなく可愛らしいけれど、気持ち悪い」という世界観が好きで、自分にとってはぬいぐるみが一番描きやすかったんです。

初期はぬいぐるみのポーズを何パターンもスケッチしながら決めて、インクでキャンバスにぬいぐるみを描いてからアクリル絵具で背景を描くというスタイルでした。ただ、スタイルが決まっていると飽きてきてしまうので、最近はぬいぐるみの上に絵の具をにじませてから筆でにじんだ輪郭をなぞるなど、画面に偶発性が出るよういろいろなやり方を試しています。


-大学ではデザインをご専攻されていますが、作家活動を始めたきっかけはありますか?

大学に入学してデザインを学び始めてみると、入学前のイメージと違う部分が大きくて。デザインは比較的、手を動かすよりも頭の中で構想を練ったり考えたりする時間が長いんですが、自分としてはがっつり手を動かしていくのが好きでした。それがきっかけで、作家を目指すことにしたんです。

ぬいぐるみは初期から描いているモチーフの一つなので、もう3年ほど制作しています。


-ご自身の制作に影響を受けているアーティストはいますか?

五木田智央や池田学の作品はずっと好きで、彼らのように力強い絵を描きたいというのを目標にしています。

新しい表現を試す場としての100人10

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《pyramid》(2024)


-2021年の100人10でもご出品作品が入選されています。2023/2024でもご応募いただいたきっかけはありますか?

前回の2021年は作家活動を始めた頃だったので、まずは発表の場が欲しいと思って応募しました。今年、最初は出品するつもりはなかったんですが、個人的に自分の作風に悩み始めていて。

-作風への悩みとは、どういったものでしょうか?

自分は、制作する中で技法やモチーフを少しずつ変えていくタイプです。色々試すこと自体は自分に合っているのですが、周りに制作の意図が伝わりにくくなったと感じる時もあって。今模索している画風が、どういう反応を受けるのか試す意味で、再度出品したんです。

《block・rabbit・tree》は、ぬいぐるみと木やコンクリートブロックなどのバラバラのモチーフを、さらに現実での大きさを無視してチグハグに配置することで、元々目指していた「嫌悪感と可愛らしさの共存」をより際立たせたいと試みた作品です。

出品作品について

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《Shock》(2024)


-5月のグループ展にご出品いただく作品はどのようなものでしょうか?

100人10の出品作と同じく、ぬいぐるみはメインモチーフにしつつ、技法的なアップデートを色々試した平面作品を出品する予定です。

《block・rabbit・tree》ではコンクリート部分にひび割れができるメディウム剤を塗っているのですが、今回はぬいぐるみの顔部分に塗ってみたり、絵具のベタ塗りをやめてみたり。ぜひ会場で実際に見ていただければと思います。


-最後に、今後の活動や展望についても教えてください。

今後も色々な作風は試しつつ、鑑賞者を惹きつける画面作りを目指したいですね。

言葉にするのが苦手で絵を描いているというところもあるので、鑑賞者の方にも素直に「すごい」と感じてもらえるよう制作したいと思っています。

開催概要

https://www.tricera.net/ja/artclip/blog975
“UPDRAFT” Rising Artist from 100人10 2023/24
開催日程:2024/5/18(土)から 2024/6/1(土)
営業時間: 12:00 〜 19:00
※ オープニングパーティー(招待制):5/17(金)
※ 最終日 18:00 CLOSE
※ 休館日:日曜日、月曜日

会場:9s Gallery by TRiCERA
〒106-0031 東京都港区西麻布4-2-4 The Wall 3F
アクセス:東京メトロ日比谷線 六本木駅 徒歩10分・広尾駅 徒歩10分
東京メトロ千代田線 乃木坂駅 徒歩10分
連絡先:​​03-5422-8370

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本展に関するお問い合わせはこちら





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著者

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現代アートの歴史・楽しみ方・各アートジャンルの解説など、役に立つ情報を芸術大学卒業のキュレーターが執筆しています。TRiCERA ARTは世界126カ国の現代アートを掲載しているマーケットプレイスです。トップページはこちら→https://www.tricera.net