和紙、水干、胡粉。正方形パネル。 日本古来のひな人形です。内裏雛を描きました。天皇・皇后になぞらえた雛人形で、雛段の最上段に飾ります。現在の並びは大正~昭和の初め頃に、西洋の並び方にならって天皇が向かって左、皇后が右に並ぶようになったことから定着したみたいです。パネル枠には繧繝柄模様の和紙を張り付けています。「日本画」は、1000年以上続いている絵画様式を基本とし、その画材も古く、歴史的に培われた伝統的な素材を使います。 和紙、絹、木、などに、墨、岩絵具、胡粉、などの天然絵具を用い、膠(にかわ)を接着材として描く技法です。 また、金などの金属材料(金箔など)も使用します。鉱石が原料の「岩絵具」は、砂のような粉末で美しい絵具です。土が原料の「水干絵具」は、微粒子で伸びがよい絵具です。岩絵具と水干絵具は人工的なものもつくられ、色数が豊富です。貝殻が原料の「胡粉」は、微粒子の白色絵具です。