Colors on Paper (TP-5)

コンセプト

近年はアクリル絵具を用いて抽象画を主に制作しています。ビジュアルを見て単純に心地よかったりグッと目を引いたりと飾りやすさも含め、私の思う絵画的な面白さがまず第一に来る様に心がけています。

ここからは少し堅い話になりますが、テキストがあった方が分かりやすいという方はご一読ください。

日常から得られるイメージの断片から着想した色彩やかたちと、絵具の滲みや厚み、かすれや質感の差異など様々な絵具の扱い方や組合せの試みといった素材の物質的なコントラストを組み合わせて制作しています。
作品には「colors on canvas」というシリーズタイトルをつけ、絵具それ自体のすがたにフォーカスした絵画の物質的な要素の捉え方を示唆する事で、
観客の見ているイメージは絵具というパーツの組合せである事を明らかにします。
それによって観客にイメージの断片と物質的なマテリアルの構造、構成美双方の行き来を助け、視点の変化によるものの捉え方の差異や可能性を提示しています。