The Emperor」は、責任についての絵です。知恵の三猿は、見ざる、聞かざる、言わざるですが、行動する責任についてはどうでしょうか。また、利己主義や臆病さから、集団や個人の有害な行動に大衆が動じない場合、彼らにも同様の責任があるのではないでしょうか。もしも私たちに、他の人よりも優位に立てるような知的・感情的な知性が備わっているとしたら、それを賢く使うことが私たちの義務ではないでしょうか。アーティストにとって「The Emperor」は、責任、政治、支配と服従についての疑問を表現したものです。彼は、欲のために仲間を服従させた皇帝が、他の種を終焉に導く場面を描くことで、個人としての責任を問う。このように、彼は、自分の利益を追求する個人が集団や社会を率いて、最終的に彼らを破滅させた歴史のさまざまな時代を表しています。
エンペラー」は、「6VILISATION」シリーズの9枚のドローイングのうちの1枚で、6回目の大量絶滅（完新世）を共通のテーマとしており、アーティストはこのテーマを使って、自分自身と人類の存在について考えを巡らせています。ここで紹介する動物は、哺乳類の中でも特に霊長類に属します。
このドローイングは、160g/m²の紙に黒のテクニカルフェルトペンで描かれています。紙は白色で、時間と光によって多少濃くなり、植物の由来を思い起こさせます。
