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  • EXHIBITION
  • Painting

「幾重にも積み重ねた時間の層と人の軌跡」START ARTIST vol.2 ~ Mariko Ohashi

2021/08/12
Masataka Kuwada

TRiCERA発のオークションイベント「START」第一弾の出展作家の"なぜSTARTに出展したか"を主軸にしたインタビュー、ならびに新作の紹介を行います。

オークションイベント「START」とは

2021年2月に行われた「START」。アートに携わる様々な人たちを「セレクター」としてゲストに招き、それぞれの視点からアーティストを選び、そしてその魅力を伝える言葉と共に、その作品をオークション形式で販売いたしました。「アートをこれから始める」という方にも分かりやすい設計を行い、またオークションがはじめての方、オンラインではじめてアートを買う方など、様々なひとたちの「スタート」になるような企画となっております。

作家紹介

大橋麻里子 (Mariko Ohashi)

1991年兵庫県神戸市出身。2016年多摩美術大学大学院博士前期課程美術研究科油画専攻を修了。また2014-2016年に神山財団奨学生として採択される。

個展 「non-Fiction///」(GALLERY301,神戸,2021) 「浮遊する現在」(GALLERY301, 神戸, 2020) 「Born」(GALLERY301, 神戸, 2019) 「白昼夢」(GALLERY301, 神戸, 2018) グループ展 「time in a bottle 大橋麻里子 | 齊藤拓未」(MASATAKA CONTEMPORARY, 東京, 2020) 「komposition」(Sansiao gallery HK, 香港, 2019) 「RETUNE」(MASATAKA CONTEMPORARY, 東京, 2018) 受賞歴 「損保ジャパン日本興亜美術賞 FACE2015 優秀賞」(2015) 「横浜アートコンペティション2015 審査員特別賞(天野太郎賞) 」(2015) 「SEZON ART AWARD 入選」(2016)

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「START」に参加したきっかけ

アーティスト活動を行う中で、アートに触れたことがない人が、生活の中で当たり前のようにアートに触れる機会を提供できることはとても素晴らしいことだと感じてきました。オークションイベントSTARTでは「アートをこれから始める」方、オンラインで初めてアートを購入する方たちの第一歩の背中を押すという意図が込められており、そのコンセプトに共感したので参加させていただきました。

「START」に出典した作品について

作品名:Movement9

サイズ:22.7 × 22.7cm
技法:パネルに綿布 / アクリル絵具 / ジェッソ
  彼女の代表的な作品には"La Foret"、"Movement"、"Episode"、"Plot"というシリーズが存在しており、制作している作品はどの作品も時間の流れと共に自然な変化のなかでできている。STARTには"Movement9"という彼女のMovementシリーズの作品を出展した。 Movementシリーズは、異なる時間、場所で自身の手の動いた運動の軌跡をアナログとデジタルという異なる方法で表現した作品である。幾重にもなる線の重なりが時の流れの積み重ねを表しており、その時々で直感的に与えられる色合いによって積み重なった線から流れ去った時間の層を可視化しており一つ一つの線に意味を持たせている。絵を書くという行為が時間の流れの功績であるという彼女の代表的な作品である。 既存作品の紹介

作品名:Episode1

作品サイズ:80.3 x 80.3 cm 技法:木製パネル / アクリル絵具
 
作品価格

250,000円

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"Episode1"はEpisodeシリーズの原点とも言える作品である。”日常の出来事は、一見無関係とも取れる現象が時の流れで積み重なり、その結果として起こっている” という、彼女の作品のコンセプトを、1冊の漫画を1つのキャンバス上に凝縮するようなイメージで制作した。

大筋のコンセプトやレイヤーへの意識・コラージュのように見える画面作りという点はLa Foret作品の感覚を継承しており、"Episode1"はLa Foretシリーズやその他の実験的な作品を経て、今の彼女の制作にとって必要な要素について考え選択をしていくなかで生まれた。ただの線のみでなく、面の部分を表現することで物質的な動きを強調した作品となっている。

作家コメント "時の流れは目に見えず、手で触れることもできませんが、私たちが生きるうえで常に身近にあり切り離すことのできない存在です。常に共にあるからこそそこに目を向けることなく日常は当たり前のように過ぎていきますが、あらゆるものがデジタル化していく世の中において、自身の存在や今という時間について意識を向けることは私たちの生活に少しの変化と豊かさを与えるように思います。"

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セレクター

絵画を描くという行為を時間の堆積と捉えるということは、コンセプトとしてとても重要な要素と思います。 その上で、モチーフ、素材を通して歴史を踏まえ、現代を投影しようとする試みが見られ、実物を見てみたいと思いました。(居松)

居松 篤彦 アートテクノロジーズ株式会社 代表取締役 一般社団法人日本アートテック協会(JAAT)代表理事

彼女のコンセプトである時の流れの積み重ねを表現した作品は、私たちが時の流れに飲み込まれず今を丁寧に生きていくことに対する大切さ、積み重ねにより成し遂げることのできる、こと、ものに対する可能性を訴えかける。デジタルな試みを取り入れた今注目の作家であり、現代アートを初める方には是非彼女の作品を手に取ってほしい。(井口)

井口 泰 株式会社TRiCERA 代表取締役/Founder 一般社団法人日本アートテック協会(JAAT)理事

著者

Masataka Kuwada