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  • EXHIBITION
  • Painting

「現代の表と裏」START ARTIST vol.5 ~ Tomoni Shintaku

2021/08/26
Masataka Kuwada

TRiCERA発のオークションイベント「START」第一弾の出展作家の"なぜSTARTに出展したか"を主軸にしたインタビュー、ならびに新作の紹介を行います。

オークションイベント「START」とは

2021年2月に行われた「START」。アートに携わる様々な人たちを「セレクター」としてゲストに招き、それぞれの視点からアーティストを選び、そしてその魅力を伝える言葉と共に、その作品をオークション形式で販売いたしました。「アートをこれから始める」という方にも分かりやすい設計を行い、またオークションがはじめての方、オンラインではじめてアートを買う方など、様々なひとたちの「スタート」になるような企画となっております。

作家紹介

新宅 睦仁 (Tomoni Shintaku)

美術大学を卒業後、調理師専門学校に学んだ経験から、食物をテーマに作品を制作している。牛丼やカップヌードル、コンビニ弁当など、卑近な食べ物を用いて、現代の状況や社会問題をクリティカルに、単純明快かつシニカルに表現することを試みている。近年では、全米、特にロサンゼルスで社会問題となっているホームレスらとハンバーガーを一口ずつかじることで状況を共有する「ONE BITE CHALLENGE」シリーズなど、精力的な活動を続けている。

作品一覧はこちら

「START」に参加したきっかけ

TRiCERAさんからオークションイベントSTARTについてお聞きした時はコンセプトがプライマリーなのにオークション形式で、アート初心者の方に対してのイベントということで新しいなと感じた。コンセプトに共感したとともに、椎名 茂さんからセレクトいただいたこともあり参加させていただきました。

「START」に出典した作品について

作品名:BENTO-May 18, 2018(熱量733kcal、蛋白質20g、脂質32.8g、炭水化物85.7g、塩分1.75g/原材料名:御飯、ウィンナー、ほうれん草とたまご炒め、なすとおくら炒め、にんじん、とうもろこし、おくら、こんにゃく、ブロッコリー、チーズ、ふりかけ(かつお)、サラダ油、しょうゆ、みりん風調味料、ごま
サイズ:35.5 × 45.5cm
技法:キャンバスにアクリル絵具
新宅 睦仁の作品は、全て自身でモチーフの製作・モチーフの5感での体験を経ているというとても趣のある特徴がある。STARTには「BENTO-May 18, 2018...(以下省略)」という作品を出展しているが、タイトルに記載のある、原材料、調味料は、調理師の顔もある新宅 睦仁が全て実際に料理をして一度お弁当にしているものである。料理した後は自身で写真に撮って食べるという一連のプロセスを経ており、まさしく5感全てを使って体現してる。この作品は、その時にしか存在しないはずの弁当をアート作品としてアクリル絵具で再現している。コンビニやECなどで簡単に完成品が手に入る時代に、料理する、写真をとる、食べるという一覧のサイクルが現代の課題でもあるSDGs(持続可能な開発目標)及びミニマリズムを体現しており、あるべき本来の生活に対して疑問を投げかけるような、とても奥行きのある作品である。

既存作品の紹介

作品名:Let's eat everyone (In 82 people: Lychee Delight, 30 SGD/22 USD, 15/6/2018

作品サイズ:45.5 x 45.5 mm 技法:木製パネル / アクリル絵具
 
作品価格

79,000円 + 税

購入はこちらから
「Let's eat everyone (In 82 people: Lychee Delight, 30 SGD/22 USD, 15/6/2018)」。作品名の中に実際に食べた日付やモチーフとなったケーキの名前が入っているのが新宅 睦仁の作品の特徴とも言える。この作品はケーキがモチーフのとてもかわいいものであり、一方で富めるものとそうでないものを比喩したものである。表に見えるのはケーキを82人分に分けたピースであり、キャンバスの裏側にはそのケーキが描かれている。富めるものはケーキの原型を留めた状態で楽しめるが、そうでないもののテーブルにはそれがもともとケーキであったのかすらわからない細分化された何かが置かれている。それは貧富の差にも例えられ、現代の壁を作る決定的な要因である情報の格差にも例えられる。キャンバスに描かれたアートとして可愛くもあり、趣もあるとてもおすすめの作品である。

作品一覧はこちら

セレクター

これからは食の時代。食材を美味しそうに表現しているが、その裏にある数々の課題も感じさせられ、奥行きのある作品となっている。

椎名 茂 Digital Entertainment Asset Pte. Ltd.(DEA社)CEO

著者

Masataka Kuwada