"シリーズ "コンセプト
浮世絵風お札コラージュ - 世界中のお札・伝統的な紙幣をコラージュ素材に使用し、そこに金箔や銀箔を用いて伝統的な装飾スタイルを加えた現代アートです。文明、国家、歴史、資本主義社会などのテーマを浮世絵をモチーフに表現しています。
日本の伝統的なポップアートである浮世絵に、コンセプチュアル・アートや日本の伝統工芸の手法を用いて装飾性を加えたネオ・ポップ・アート。また、国際経済の現状を切り取った風刺も特徴です。現金がなくなり、デジタルマネーが主流になる時代を象徴しています。
引用された浮世絵の象徴性と美術史的な位置づけが、文明論や現代資本主義の現実に対する批判的な風刺と出会うコンセプチュアル・ペインティングです。作品のタイトルに手形番号が含まれており、同じ手形番号が存在しないことを保証しているため、そのオリジナリティは「国家によって保証されている」と言えるでしょう。同じ構図で印刷版の色を変えるという浮世絵の概念を引用することで、構図は共通でもお札と色があることで、それぞれの作品が唯一無二の作品になっています。お札のスクリーンコラージュは、同じ模様を作ることができない自動絵画の手法を用いています。
説明文
引用版画「""神奈川沖の大波""」は、葛飾北斎の「富嶽三十六景」の46景の1つです。葛飾北斎の「富嶽三十六景」の46枚のうちの1枚で、世界的に有名な日本の美術品のひとつです。ジャポニズムが印象派などの西洋美術史に与えた影響は大きい。現代美術においても、今日まで計り知れない影響を与えています。例を挙げると、ジュリアン・オピーは浮世絵に影響を受けた作品を発表しています。
北斎の象徴的なイメージ・日本人の自然への信仰心を表現した傑作と評価されています。江戸時代とは逆に、現代の日本の宗教は「お金」です。このコンセプチュアルな作品は、日本の宗教的偶像の変化と、実際のお金からデジタルなものへの移行という時代の流れを意味しています。経済とは、時に人間を翻弄し、時に人間に活力を与える進化し続ける生き物のようなもので、私たちが生きる現代社会を描いています。"
