GAZE

コンセプト

私の作品を特定の言葉で定義すると、それは装飾的な作品、イメージそのものとして機能します。
装飾美術としてのアートは、イメージを重視した作品や色への志向を反映しています。私はアパレルを専攻していました。専攻の関係で、物語中心ではなく整然としたシーンに触れ続けたことで、直感的なイメージへの愛着と嗜好が生まれました。


装飾美術としてのアートが大きな額縁であるならば、さらに、描くという行為自体が、私にとっては自己治癒力としてのアートにもつながります。被写体としてのキャラクターは、自分を投影することで自分を癒すことが主な登場人物です。ほとんどの作品に登場するキャラクターは、仕事を通して素直に自分と向き合う時間を含んでいました。作品の中の被写体の視線は、自分の中を覗くことができる装置の役割を果たしています。他者とのアイコンタクトや交流のない作業時間に、誰よりも被写体を見つめる時間があることに意味があります。これは、アーティストが自己投影して作品の中で明らかにする感情の発露であり、アーティストの個人的な感情を超えた普遍的で有効な感情の届け方について話したいと思います。