KS190829

KS190829

H 53cm x W 53cm x D 4cm

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  • 技法

    油彩

  • 支持体

    キャンバス

  • エディション

    Original Artwork

今日の中国においては、都市化が進み、以前には見られなかったような経済とテクノロジーの価値を中心とした街の風景があふれている。それでも今なお伝統的な「仮か山ざん石せき」が都市の中の庭園にたたずんでいる。仮山石とは、中国の庭園造形の歴史の中で用いられてきた特徴的な天然石を基とする造形のことであり、人々の自然回帰の願望をかなえるための手段と考えられている。この仮山石を制作のテーマの中心とし、そのさまざまな造形的在り様として作品は形成された。
中国絵画で重視されるのは、「気」の概念が、絵画面に「気韻」として反映されることであった。私のこれまでの研究では、「気韻」は「筆法」の問題だと明らかになっている。私は、「仮山石」を制作のモチーフとして、水墨画の「筆法」という歴史的制作手法によって、油彩、アクリル絵の具など現代的な絵画の材料を用い、絵画史的、描法的、材料的、歴史的に高度に混合させた要素によって絵画作品を制作した。このシリーズは、「湿筆皴法」と名づける。このシリーズは、水墨山水画の筆触の勢いをイメージして展開している。「湿筆皴法」は、筆触の一貫性を保つことがポイントである。「湿筆皴法」を用いて仮山石を描く<KS系>の場合、仮山石の部分は、「中ちゅう鋒ほう」で水墨画のたっぷり水分が入った濃墨を用いて「捽そつ」、「擢てき」などの筆致で、ペインティングナイフや筆を画面に押し付けながら引く。その用筆は筆致による連続性がありながら、筆致の押しや引きの勢いで筆力を湧き立たせるだろう。このような中国伝来の「湿筆」の筆法でペインティングナイフや筆を用いて、絵の具押し付けながら描く描法として「気チー筆ビ」を見出した。
私の制作方法は、「気刀」や「気筆」の描法を駆使し、様々な筆致の運用に基づいて仮山石を画面に描き出すことである。ここで、「気刀」や「気筆」などの具体的な私の筆致における「皴法」と「気韻」との関係を検討してみると、私の作品は、仮山石の「形似」(現実対象物のリアルな再現)だけを追求するために行われるのではない。そうではなく、現実の仮山石の形を再現するのではなく「気刀」や「気筆」による様々な筆致を強調し、そこに制作者としての独特な感性を追求するものである。それによって画面上での筆法によって生み出された形象の中に「気」の生成の現象を重ね、「皴法」と「気韻」と自己の制作の複合的な関わり合いを実現することを目指したものである。ここで、「気韻」という中国の思想史上における偉大な概念と自己の制作において見出される表現上の現代的な観念の関わり合いを通して、「気韻」の意味の重要さを再認識するとともにその概念の現代芸術表現上の新たな可能性として再検討しようと試み制作を進行させた。

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