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印象派とは一体なに?歴史や有名な画家や作品を解説

2023/03/27
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印象派とは何?

印象派の成り立ち

印象派または印象主義とは、19世紀後半にフランスで発生した芸術運動です。当時のパリで活動していた画家たちのグループを起源としています。
印象派の画家たちは、1870年代から1880年代にかけて、フランスの保守的なアカデミー美術展覧会「サロン・ド・パリ」に反発して、独立した展覧会を開催しました。この展覧会に参加していた画家たちを一般的に印象派といいます。

第一回印象派展が開催されたナダールのスタジオ


印象派以前のパリ画壇
しかし、19世紀後半のフランス絵画界においては、印象派は異端な存在であり、マイナーな存在だったことに注意しましょう。当時の主流派はあくまでパリの王立美術アカデミーの画家たちでした。毎年アカデミーで開催される公募企画展「サロン・ド・パリ」の審査に通過して、作品が展示されることが、この時代の一人前の画家になる条件だったのです。

1863年のサロンで絶賛された作品。アレクサンドル・カバネル|La Naissance de Vénus, 1863


印象派の名前の由来

第1回印象派展の開会後間もない4月25日。
『ル・シャリヴァ』紙上で、美術批評家のルイ・ルロワが、モネの絵画のタイトルから「印象派展」という見出しを付けて、この展覧会のレビューを掲載しました。

印象、日の出, 1872

「この絵はいったい何を描いたのかな。カタログを見たまえ」

「《印象、日の出》とあります」

「印象!もちろんそうだろうと思ったよ。そうに違いないさ。まったくわしが強い印象を受けたのだからこの中にはたっぷり印象が入っているのだろう・・・・・・。その筆使いの何たる自由さ、何たる奔放さ。描きかけの壁紙でさえ、この海景に比べればずっと出来上がり過ぎているくらいだ」


レビュー内容は酷評でしたが、彼の酷評レビューをきっかけに、「印象主義」「印象派」という呼び名が世に知られるようになりました。
当初は揶揄する意味で使われていましたが、逆に当の印象派の画家たち自身によっても使われるようになりました。



印象派の作品の特徴とは?

作品の特徴としては、以下の点が挙げられます。

💡目に見える筆のストローク

モネ|睡蓮, 1907

💡チューブ絵具が可能にした戸外制作

ジョン・シンガー・サージェント|Claude Monet Painting by the Edge of a Wood


💡近代化されたパリという日常的な描写対象(モチーフ)

エドガー・ドガ|L’Absinthe, 1876


💡時間・運動による光や色の変化の描写


💡斬新な描画アングル

エドガー・ドガ|Ballet - L’étoile, 1878


印象派が現れた当初は、アカデミックな評価もされず、販売もままなりませんでした。しかし、しだいに金融家、百貨店主、銀行家、医者、歌手など一般ブルジョア市民層の間で支持されるようになりました。また、宗教色の弱い自然や農村や都市の生活といった日常的な主題のおかげで、プロテスタントやユダヤ教徒が中心のアメリカで特に受け入れられるようになりました。

印象派はクールベやマネの写実主義、ほかにバルビゾン派を継承して、西洋近代絵画を牽引した、19世紀フランスを代表する前衛的な画家グループとみなされています。
モネの風景画やルノワールの裸婦像などが代表的な印象派作品と紹介されることが多く、現在、「印象派」が西洋近代絵画史の主流として確固とした地位と人気を確立しているのは疑いえない事実です。


印象派の有名な画家

印象派を代表する5人の画家と、その作品をご紹介します。

クロード・モネ

モネの作品は、「印象派」の名前の由来となるほどでした。
移り変わる自然の光と影など、モチーフや描き方も非常に典型的な印象派らしさを創り出した張本人です。ルーアン大聖堂や山積みにされた藁をモチーフに描いた連作は、時の移ろいを細やかに再現しています。
大胆な筆致で軽やかにモチーフを捉える技術は、晩年には抽象絵画を思わせる奔放さを獲得していきました。
睡蓮の連作は現在でも印象派を代表する作品とみなされています。

睡蓮, 1906

ピエール・オーギュスト=ルノワール

20歳の時、画家を志したルノワールは、シャルル・グレールの画塾に入りモネ、シスレー、バジールら後に一緒に印象派を立ち上げる仲間たちと出会いました。パリにほど近いフォンテーヌ・ブローの森で共に写生もしています。
柔らかで優しい雰囲気の人物画を得意としており、印象派の中でもモネに並んで存命中に高い評価を受けた数少ない画家の一人と言えるでしょう。当時のパリに特徴的なブルジョワジーの家族の肖像なども手掛け、名声を獲得しました。

ムーラン・ド・ラ・ガレットの舞踏会, 1876年

アルフレッド・シスレー

シスレーは、「最も印象派らしい印象派画家」とも言われた画家で、ルノワール、モネ、バジールらとともに野外で制作することを好みました。
落ち着いたフランスの都市と自然が入り混じった絵画が多く、今でも愛されている画家です。

洪水と小舟 1876


エドゥアール・マネ

近代化するパリの情景や人物を、伝統的な絵画の約束事にとらわれずに描き出すスタイルで有名な画家です。他の印象派画家よりも一世代上の画家で、マネが始めた革命を他の画家がさらに推し進めた、と言っても過言ではないでしょう。
有名な《草上の昼食》と《オランピア》という作品は、日常の風景に突如として登場するや、あまりにも「リアル」でそれまでの古典絵画のように理想化されていない娼婦の肖像を描くことで、大きなスキャンダルを巻き起こしました。





ポール・セザンヌ

ポスト印象派(「後期の印象派」という意味)として紹介されることの多いセザンヌ。
モネやシスレーら印象派の中心人物たちが、移ろう時の変化や光に注目したのに対して、セザンヌは対象の存在感を重視して独自の路線を突き進みました。
意図的に歪ませた人物の形態、よく見ると台から滑り落ちてしまいそうなりんごが描かれている静物画など、単なる光の捉え方ではない「見方」に革命を迫る作品を残しました。

La table de cuisine, 1888

しかし、セザンヌはモネに対してこのような言葉も残しています。

「モネは一つの眼だ、絵描き始まって以来の非凡なる眼だ。私は彼には脱帽するよ。」



印象派については、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひあわせてお読みください。
【美術講座1】近代美術 上:歴史的背景から初期印象派まで

【美術講座2】近代美術 下:ポスト印象派から現代への影響まで

【美術講座3】印象派とは何か?— 移ろう光と空間

【美術講座4】ポスト印象派:誰もみたことのない絵画


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現代アートの歴史・楽しみ方・各アートジャンルの解説など、役に立つ情報を芸術大学卒業のキュレーターが執筆しています。TRiCERA ARTは世界126カ国の現代アートを掲載しているマーケットプレイスです。トップページはこちら→https://www.tricera.net